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【お題小説】ぼくのサマーカーニバル(5ページ完結)

第1章 〈町にカーニバルがやってきた!〉


メリーゴーランドが終わると電話を終えたパパが近付いてきた


「マイキー、次はお化け屋敷に行って来い
 そのあとはミラーハウスも楽しいぞ
 ほら、チケットはまとめて渡しておく」


そう言ってパパは再び電話をかけて近くのベンチに座り込んでしまった


一緒に楽しんでくれないのは残念だが大量のアトラクションチケットを手にしたマイクはテンションが上がった

どうせ一緒に遊んでくれないパパはほおっておいてマイクはチケットを握りしめてお化け屋敷へ向かった


2年前、まだマイクが、小さかった頃はロジャーと一緒でしか入れなかったホラーハウスを今夜ならひとりで回れるのだ

このアトラクションをひとりでクリア出来ることは、子どものマイクにとって少しだけ大きくなれるような気がするのだ


チケットを渡して意気揚々とホラーハウスへ入る

中は暗くて狭い迷路のような場所


昔はとても恐ろしかったが、今見てみるとお化けのペンキの色が剥げかけているのがわかるくらい冷静だ


タンスが開いて中から光る目が見えたり、ベッドがガタガタ揺れたりするのも今みてみると滑稽だ


マイクは自信満々で順路を進んでいく

薄暗い通路の奥に牢獄のようなブースがある

きっと何かの仕掛けがあるのだろう

マイクが近付くと牢獄の檻の中からゾンビのような醜い姿の囚人が檻ごしに飛びかかろうとしてきた!


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