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悪役令嬢は次期公爵のあま〜い♡溺愛をうける。

第2章 **02


正直何処まで進んでいるのか気になる所ではあるけれど、顔が熱い。いくらなんでも真昼間(?)からアラレもない妄想をしてしまい追い払った。

「本当ならリーチェに触れたい所だけれど、今日はこの辺でよしとくとしようか」

私の髪をひと房掬い手のひらに乗せると、そこへキスを落とした。

イケメンがやると王子様に見えてしまうから、満更でもない。

「と言うか···、キミはいったい誰なのかな?」

──ゾクッ!

急に細められた水色の瞳に、背筋が凍るような感覚が走った。

私がベアトリーチェで無い事が、クラウィス様にはバレていたようだった。

「···、何故」

「何故、そうだなぁ···。ベ・ア・ト・リ・ー・チ・ェ・はそんなに警戒心がゼロじゃない。それに私に触れられるのが嫌だったみたいだから、キスも受け入れる訳も無い。なら、毒を飲んだ瞬間に死んだのなら、誰かの魂がそこに入っているのだと考えるのが妥当だろう?」

(···あー、なーるほどね)

つまり、婚約者であるクラウィス様は私の異変に最初から気が付いていたわけだ。

ちなみに、この乙女ゲームは魔法が使える国であり、色んなチート魔法が存在する。

私の様に、死んだ人間に他の人間の魂を入れられるなんて事、ざらにある。

「そうですね。確かに私はベアトリーチェではありません。目が覚めたら、この体に入っていたのです。憑依、とでも言うのでしょうか···?でも何故か変に体に馴染んでいるともうしますか···ひっ!?」

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