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Lovers Game 〜光と影〜

第6章 俺…ピエロ

『ぉ、おーい?こっち、…こっちだ』


『あ♪蓮兄ちゃ〜ん!!!』



夜も更ける繁華街で俺と待ち合わせして駆けてくるのは




『〃凪砂(ナギサ)〃…久しぶり』


『意外と近かった、ウチから電車一本で来れたよ♪』




【吉成 凪砂 (ヨシナリ ナギサ)】



俺の母親の…田舎の兄弟…の娘、だから

俺の従姉妹ってやつだ。



『どういう風の吹き回しかと思った〜♪』


『意外と近くに〃身内〃居たよなって思ってな』




『あはははっ♪だよね
蓮兄ちゃんとなんて、、ウチの地元で葬式でもないと会った記憶ないもんね』



『あぁ、まったくな』



子どもの頃の、俺にとっては言わば田舎のばあちゃんちに遊びに行く、そんな時期以降は冠婚葬祭でもないと会わない従姉妹。

10年…?…5年…に一度くらいしか会わない身内だ

大人になってからは、お互い【黒装束】の姿しか見てない気がする。


コイツはもうずっと田舎を出てこっちで生活してて
俺の意外と近くにいるんだったなって思い出して呼んでみたんだよ。


お互い黒装束しか見てないなんて皮肉の裏返しみたいに
凪砂は今日は明るい桜色のスーツ姿だった。

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