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Lovers Game 〜光と影〜

第6章 俺…ピエロ

『ぁ…あたし・・・ちょっと外見てくるね』

廉は結局一度も俺と目を合わさず、(バレてんのに)バレないように目をゴシゴシ拭ってオフィスから出てった

ま、いーけどな。晴人の元には煌牙達が確実に向かってるし、好きにさせとけ


…なんて思ったのに?

・・・戻って来ねーわクソ女。


RRRR


そうこうしてるうちに煌牙から連絡が入ったのにさ


『目標確保?〜♪オシ、お疲れ!おぅ、全員撤収な♪』



待ちに待った知らせのはずなのに
あの女なにしてやがる?

俺はオフィス出て外を見に行ったが、、


何してるかと思えば
廉は非常階段に…隠れてやがった

手に持ってるのは…写真?

お守りみたいな形に収まった…両親らしき写真



『うっ、ううっ・・・あと何回こんな事があるの?
お父さん、お母さん私もう無理…疲れた。
私も連れてって・・・お願い』



モノを言わない、死んだ親の写真に
俺に言わせれば紙切れに向かって泣きじゃくってる女

俺には全く共感出来ない…むしろ異常行動
ってのが本音だった



『・・・バカはお前だ…バカ女が』


『・・・?!』



やっと俺に気づいた廉が慌てて涙を拭って顔を反らす



『っ…。・・・あんたになんか死んでも
生まれ直したってわかんない・・』



『ほぉ…別にわかりたくもねぇけどな。

どんな理由でも・・少なくとも

❝自分から逝きたい❞なんて…娘に思わせるような❝親の幻影❞なんか邪魔なだけだ』



『・・・』

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