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Lovers Game 〜光と影〜

第6章 俺…ピエロ

ビクビク・・・ピク

半分白目で床に伸びてるクソガキ晴人



『晴人っ・・・』

廉はやっとな感じで体を起こして駆け寄った


目ぇチカチカさせてる弟を抱き起しては呼びかけて



『迷惑…かけたことは謝ります・・・
色々、矛盾するけど…だからって・・・
だからって・・・こんなことするのは…やめて・・』


『お前がいつまでも甘やかしてるから
わかりやすく言ったまでだろ』

弟にはビンタひとつできないんだからなこの女


床に座ったまま弟抱えてさぞかし憔悴、またはブチ切れて俺に殴りかかってくるか?

なんてその小さい背中に視線向けてたが


『たった・・・ひとり・・・』


『ん・・・?』



『たった一人の家族なの・・・あたしの

世界に…たった一人しかいない、あたしの弟なの』



背を向けたまま廉は言った



『傷つけないで・・・』




『・・・』




『…傷つけないで・・・あたしが生きてるうちは

傷つけ…させたりしない・・・』

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