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Lovers Game 〜光と影〜

第6章 俺…ピエロ

廉を車に乗せると太牙は無機質に淡々とエンジンかけてハンドルを握る


『私だって、自分が正しいなんて何も思ってない。
ただただ・・・出来ないなり・わからないなりに…必死だった。
でも弟に、あんなこと言わせちゃうんじゃ
ダメなお姉ちゃんだったんだよね。独りよがりの』


ついつい零れる廉の言葉


太『・・。あの子は…あんたの弟は
その存在の尊さ・有難みを失くす前に教わっただけ。
で・・・いいんじゃない』


『‥ぅ…っ・・・う‥‥』


太『…~・・・』


『ごめ…なんでもない、ひとり言。ごめん』


廉は横向いて拳を口に突っ込みかけて泣くのを堪えてる


太『。。。』


太牙は目を反らして後部座席の目隠しカーテンを降ろすと、間違いなく本人の好みでない爆音のパンクロックを流して車を出した。



『うぅ…ぇぅ…うぁああん…っ』

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