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Lovers Game 〜光と影〜

第11章 人間くさい生き方

『智己(トモキ)・・・』




❝あたし❞が・・・この男に偶然出くわしたのは

花見シーズンで帰りが遅くなったある日だった




『廉・・・!・・廉だよね?』



帰路につくあたしを、すれ違いざまに呼び止めたのは


・・・煩わしいから、ハッキリ言う


あたしの・・・❝元カレ❞だ。




『廉・・・久しぶりだね…なんか
すっかり大人っぽくなって・・・なんて』



『・・・』


驚きはしたけれど
さほど警戒なんかしなかった


だって、この人にはもう家庭があるから


それを、、知っていたから



何年経ったんだっけな

だからって・・・
よく、そんな風に話しかけられるな、とは思った



『ははは、、固まりすぎでしょ廉』



確かに、、気まずいだとか
そんな事すでに思わなくていい、、それだけには
十分すぎる年月は経っていたはず


あたしだって、、、とっくに忘れてた存在


正確には、振り返ってる暇もなかったから



未練なんかもちろんのこと
恨み節をぶつけるような必要もない



あたしだって、それなりに大人になったの



相応に、、大人の対応とかしてもいいのだろうな



おそらくの、それをしている目の前の相手に

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