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バニーガールホール

第16章 そらとぶうさぎ



唯花が…俺に見せたかった物は
あの美術館に展示されていた
あのましゅまろと一緒に見た
空飛ぶ羽が生えたウサギの絵を
描いた人物と同じ人物が描いた作品で。

唯花は…俺に…見て貰いたい物が
もう1つあるのだと…言って来た。

見せたいものがあると…言われて
唯花と一緒に…見慣れた景色の
場所を…歩いて辿り着いたのは…。

ラビットホールがある雑居ビルで。

『琢磨さんに…私が
お見せしたい物があるのは…ここです』

「ここは…割と…来てるし、
中の事も…知ってるつもりなんだが…なぁ」

『残ってるじゃないですか…』

「残ってるって…?…もしかして…」

このビルの何処かにあると言う…
ユイと前に話した事のある
”秘密の部屋”の事を思い出した。

俺が…このビルの中で…知らない場所が
あるとするのなら…そこぐらいしか
俺には…思い浮かばなくて…。



「秘密の部屋…か?」



『……』


俺のその答えに…ユイは…頷いた。






そらとぶうさぎ      END




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