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キャンバスのサイズは…この
ビルの屋上の一面で…。
飛んでいるウサギ達は…
大きく描かれているウサギも居れば、
遠くにいるから遠近法で
小さく描かれているウサギも居る…。

俺が…屋上を移動しながら、
ユイをモデルにした…ウサギを
探してるのを…唯花は静かに見守って居て。

「俺に…沢山のウサギの中から
ユイウサギを探させる…位なんだ…、
見つけたら…それ相応の、
ご褒美でもあるんだろうな？」

クスクスクスと…唯花が…
口元を押さえながら上品に笑った。

『ええ、勿論……それが…、
条件…ですので………』

「成程…、ウサギを見つけるのが
秘密の部屋に入る為の鍵になるんだな…」

俺が…ユイを絵の中で探し始めて
１０分…１５分と経過して行く。
ユイの性格だから、自分を
そんなにデカデカと…大きく
目立つところに描く様な
そんな性格では…無い気がする…。

大きな満月が浮かぶ…宇宙には、
沢山のウサギが入り乱れて飛んでいるが
飛んでいる物に紛れて…色んな物が
一緒に飛んでいるのが…分かる。

ブラシだったり、指輪だったり、
ブランドのバックだったり…
サングラスだったりとか…
口紅だったり香水瓶だったりとか…。