脳内ショートストーリー
第4章 【和泉沙良と金城伶〜年下くんとの恋〜】
凄くはないよ、独り身の現状の辛さよ……
「良かった、誰か居るのかと思っちゃいました」
ねぇ、それは聞き逃した方が良い?
聞こえなかったフリしてようかな
食べてもらってる間に色々と作り置きしてしまい
ハッとする
「あ……ごめん、勝手にこんな事、迷惑だよね、要らなかったら捨ててくれて良いからね」
「え、全部食べます、ていうか、めちゃくちゃ嬉しいです、凄い、この短時間で何品作ったんすか、全部俺の好きなやつ……」
「なら良いけど、私、こういうの重いって言われて別れた事もあったからさ、本当、変わってないな、私……」
「何それ、そんなの、沙良さんが気に病む事ないよ、そいつが沙良さんの魅力に甘えて大事にしなかった結果でしょ?俺はめちゃくちゃ嬉しいし感動してるよ、沙良さんの欠点って何?全然見つからないんだけど…」
背を向けたのに…後ろから抱き締められてしまう
温かい体温が伝わってくる
「こ、声……電話の時より少しマシになってきたね」
違う話題振っても
「俺なら絶対にそんな事言わない……」って
耳元で吐息混じりに言ってくるの
そんなつもりで来たんじゃないよ
弱ってる時に近寄るべきじゃなかったかな
でも、気付いたら行動に出てた自分に
もう答えは出てるんじゃないか…とも思うの
ゆっくり向かい合って顔がもう近い……
「ダメだよ、金城くん…」
「……嫌です、我慢出来ない」
マスク……外れてる
今にもくっつきそう
ダメ、距離感間違えた
ワンナイトの相手だよ?
それっきりな相手のはずだよ?
こんなの許したら、ズルズルと関係引きずるだけ
「どうしたら沙良さん手に入りますか?俺を一瞬で堕ちさせたあのキス……またして?」
「わ、わかんない…そんなの」
「思い出させてあげる、沙良さんが、ホテルで俺にどんなキスしたのか……」
「え…?」
掌で一度阻止したのに、退けられて簡単に許してしまう
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