お前らめんどくせえから結婚しろ
第2章 勘違いして逃げる女と勘違いされても仕方のない言動を取る男
日付が変わって今日は金曜日の夜。就業後、彼女はディルドの事等全く頭に無く、ネオンが目立つ歓楽街に向かおうとしていた。
ジリリリリリリリリリリリ!!!!!!
だが一歩足を踏み入れた瞬間、彼女の鞄から警報ベル音が鳴った。名の通り、非常警報設備のうちの1つのジリリリとした、けたたましい音だ。音の発信源はスマホとディルドである。音の消し方が分からず仕方なくクルリと引き返せば、音が徐々に弱まっていった。
本当クッソだな....。
もはや多機能すぎて「なぜ?」という疑問を感じなくなってきた那奈は心の中で黒瀬に対する悪態を吐きながら、コンビニに寄ってまっすぐ帰宅した。
そう彼女はまだこの時、まさかこれ以上機能が付属しているとは夢にも思わなかったのだ。
夕飯を食べて、浴室に入るまでは。
那奈は、怖くて肌身離さず持ち歩かなくてはいけなくなったスマホとディルドを一緒に浴室内に持ち込み、スマホで好きな音楽を聴きながら、忌々しげにディルドを手で触っていた時だった。
「Fはあるよね君。」
突然浴室内に響き渡った黒瀬の声に一瞬那奈の思考が停止した。その後、「ごめん、いきなりサイズ聞かれて不快だったね。」と黒瀬の笑った声が聞こえてきて、那奈はディルドを思いっきり湯船の奥底に沈めようとした。
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