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蜜会…春の舞い

第1章 春の舞い


 春の舞い
 喧騒の中
 すまし顔
 見えぬ月ほど
 熱は満ちゆく


 わたしと颯太は、同窓会の喧騒に紛れてこっそりと会場を抜け出したーーー

 外に出ると、春の風が頬を撫で、まだ冷たい外気が火照った心を緩やかに包み…
 見えぬ、朔(ついたち)の月の夜闇に、静かに満開の夜桜が風に舞っていた。

 賑やかな会場を背に…
 夜露に濡れる歩道を、わたし達二人は
 カツ、コツ…
 と、冷たい靴音を鳴らしながら、足早に歩いていく…




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