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箱入り娘、異世界へ行く。

第2章 帰りたいっ!

「柔らかい紙ってないの?」

「柔らかい紙はあるにはあるんだが、高価なものだから宿屋には置いてないんだよ。でも硬いとたまに詰まるんだよな」

「柔らかい紙は高価なものなんだ……」


 トイレットペーパーもティッシュも、日本では庶民でも買えるのに……。


「まあ、ひよりがどうしても硬い紙は嫌だって言うんなら、紙を柔らかくする方法を教えてもいいぜ」

「えっ、どんな方法!?」

「……スライム液を垂らすんだよ。そうすれば紙が柔らかくなる」

「スライム液!?……って、なにそれ?」

「バブルスライムっていう魔物がいるんだよ。川の浅瀬や森の中の湿った苔の上にぷかぷか浮いてるんだ。そいつの液体を紙に振りかけたら、肌に優しい紙の出来上がりだ」

「魔物っ……なの?」

「安心しろ、弱いからすぐに倒せる。だけど、あいつら乾燥に弱いからな、日中や日向には出てこないんだよ。だから夕方から夜明けにかけてしか取れないんだ」



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