テキストサイズ

もしも、

第2章 視線の先に



授業中、私はいつも
授業なんかより君のことを見てしまう。


まつ毛長いんだー…
目、大きいなー…
肌きれー…
てかもう全部かっこいい…


ずっと飽きずに見てしまう。
ま、君は私のことなんて
ちっとも見てくれないから
目が合うこともないんだけど。

たまには、見てくれたっていーのに…


なーんて思っていると

「っっ!」

目が合ってしまった。
びっくりしたけど
目を逸らさないでいた。

何か…何か言わなくちゃ。

そう考えていると、


君はいつも私が見ることしか
出来ない笑顔を、私に見せて
口パクで言った。


“見すぎ。照れる。”


「っっっ///」


気付いていてくれたんだね。

すっごい恥ずかしいけど
君が私に気付いてくれたことが
何より嬉しくて。

赤面して、私も笑った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ