さくらんぼトラップ
第1章 さくらんぼトラップ
僕は梅雨の季節が嫌いだ。
梅雨時の曇り空の日、きまって美里の機嫌が悪くなるからだ。
普段ならあっさりスルーするような仕事のミスを口うるさく指摘して僕を無能扱いして責め立てたり、昼にカルビクッパをおごれと言って、辛いものが苦手な僕を韓国料理店に無理やり引きずり込んだりする。
会社の最寄り駅の改札を出ると小雨のぱらつきは止み、薄灰色の分厚い雲が、もったりと空を覆っていた。
「まずいな。今日は曇りか」
隣の席で美里が荒々しくキーボードを打つ姿を想像して、僕はため息をついた。
同期入社で仕事は二年目。美里は、最初の配属からずっと並んで仕事をしてきた同士であり、ライバルでもあり、僕の一年越しの片思いの相手でもある。
スマホが鳴って、見れば美里からのLINEだった。
梅雨時の曇り空の日、きまって美里の機嫌が悪くなるからだ。
普段ならあっさりスルーするような仕事のミスを口うるさく指摘して僕を無能扱いして責め立てたり、昼にカルビクッパをおごれと言って、辛いものが苦手な僕を韓国料理店に無理やり引きずり込んだりする。
会社の最寄り駅の改札を出ると小雨のぱらつきは止み、薄灰色の分厚い雲が、もったりと空を覆っていた。
「まずいな。今日は曇りか」
隣の席で美里が荒々しくキーボードを打つ姿を想像して、僕はため息をついた。
同期入社で仕事は二年目。美里は、最初の配属からずっと並んで仕事をしてきた同士であり、ライバルでもあり、僕の一年越しの片思いの相手でもある。
スマホが鳴って、見れば美里からのLINEだった。
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