燕尾服は似合わない
第1章 王の終わり
パリーン!!
桜が舞う季節。
期待の声でにぎやかな教室が一気に静まりかえる。
一斉に視線がこちらに向けられるこの瞬間がたまらない。
とびちる破片。
最後に窓ガラスを割ったのはいつだったか。
この感覚も、耳に残る破砕音も久しぶりだ。
余裕の笑みを浮かべながら俺はゆっくりと声を上げた。
「てめえら、俺様が来たのにもてなしもなしか?」
反応は上々。
視線を逸らす奴。
青ざめる奴。
怯えたように肩を震わせる奴。
涙をうかべる女もいる。
一番うしろの右端の席。
地味な女が座ってる。
潰したローファーを鳴らしながら、俺はそいつの席に向かう。
何かを言うまでもなかった。
俺が目の前まで来た瞬間、女は慌てたように席を立つ。
「わかってんじゃん。」
わざとでかい音を立て私に目を引っかいるようにして座り込む。
周囲の視線が集まるのを感じながら腕を組んだ。
誰も何も言わない。
だから俺も言う必要がない。
この瞬間からここは俺の席だ。
「おい!!神城!!何してんだ!!」
騒ぎを聞きつけた担任が慌てるように教室に入ってきた。
お前に何ができる。
「新学期早々…!」
怒鳴り散らしたいのは見え見えだ。
震える拳を握り締め、今にも何か言いそうな顔をしている。
だが、その言葉は喉の奥で止まったまま出てこない。
情けなくてみてられねぇ。
「俺様になんか用?」
「……ッ、だ、だから…。」
教師としての正義感と、自分の立場。
その狭間で揺れているのが滑稽、滑稽。
「お前が飯食えてんのって俺様のジジイのおかげじゃねえの?
感謝してほしいくらいだな」
怒りで顔を真っ赤にしてるくせに何も言い返せない。
唇をギュッと噛み、俺を睨みつける担任。
遅れて教室に入った女教師に背中を軽く叩かれると、
何も言わないままガラスの破片を拾い始めた。
誰も俺を見ない。
怒鳴る奴もいない。
いや、怒鳴れない。
なぜなら、この学校の理事長は俺の祖父だからだ。
中高一貫 私立星々浦学園。
俗に言う優等生クンたちが通うここら辺では名の知れた学校。
俺はもちろんコネ入学。
だから昔から教師連中は俺に強く出られない。
桜が舞う季節。
期待の声でにぎやかな教室が一気に静まりかえる。
一斉に視線がこちらに向けられるこの瞬間がたまらない。
とびちる破片。
最後に窓ガラスを割ったのはいつだったか。
この感覚も、耳に残る破砕音も久しぶりだ。
余裕の笑みを浮かべながら俺はゆっくりと声を上げた。
「てめえら、俺様が来たのにもてなしもなしか?」
反応は上々。
視線を逸らす奴。
青ざめる奴。
怯えたように肩を震わせる奴。
涙をうかべる女もいる。
一番うしろの右端の席。
地味な女が座ってる。
潰したローファーを鳴らしながら、俺はそいつの席に向かう。
何かを言うまでもなかった。
俺が目の前まで来た瞬間、女は慌てたように席を立つ。
「わかってんじゃん。」
わざとでかい音を立て私に目を引っかいるようにして座り込む。
周囲の視線が集まるのを感じながら腕を組んだ。
誰も何も言わない。
だから俺も言う必要がない。
この瞬間からここは俺の席だ。
「おい!!神城!!何してんだ!!」
騒ぎを聞きつけた担任が慌てるように教室に入ってきた。
お前に何ができる。
「新学期早々…!」
怒鳴り散らしたいのは見え見えだ。
震える拳を握り締め、今にも何か言いそうな顔をしている。
だが、その言葉は喉の奥で止まったまま出てこない。
情けなくてみてられねぇ。
「俺様になんか用?」
「……ッ、だ、だから…。」
教師としての正義感と、自分の立場。
その狭間で揺れているのが滑稽、滑稽。
「お前が飯食えてんのって俺様のジジイのおかげじゃねえの?
感謝してほしいくらいだな」
怒りで顔を真っ赤にしてるくせに何も言い返せない。
唇をギュッと噛み、俺を睨みつける担任。
遅れて教室に入った女教師に背中を軽く叩かれると、
何も言わないままガラスの破片を拾い始めた。
誰も俺を見ない。
怒鳴る奴もいない。
いや、怒鳴れない。
なぜなら、この学校の理事長は俺の祖父だからだ。
中高一貫 私立星々浦学園。
俗に言う優等生クンたちが通うここら辺では名の知れた学校。
俺はもちろんコネ入学。
だから昔から教師連中は俺に強く出られない。
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