燕尾服は似合わない
第2章 究極
「……ッ…。」
そんなの、分かっている。
この学園の顔に泥を塗っていることくらい。
だが、
それがなんだ。
お前らにそれを咎める資格などない。
「…それを言って何になる。」
「…君は噂通り、頭が弱いみたいだね。
なんで僕がここに君を連れてきたのか、まだわからないのかい?」
「…は…?」
その一言に、胸の奥が僅かにざわめいた。
さっきまで心のどこかで余裕を感じていた。
「誰も俺を退学にできない」なんて、免罪符が俺にはあるから。
だけど今は、嫌な予感だけがじわじわと膨らんでいく。
その予感は——的中した。
「君のおじい様は、昨日をもってこの学園を去られた。
――つまり、世代交代だ。
今日からこの学園を預かるのは、僕。
現学園長、華宮薫だ」
頭の中が、一瞬真っ白になった。
ジジイが…学園長を辞めた…?
「…な、何で…。」
「驚くのも無理はない。突然の議決だったからね。
君のおじい様は、学園での相次ぐ暴力事件、君の愚行の数々の責任を取るため自ら辞任された。
つまり、祖父の情けは昨日で終わりだよ。
この学園の決定権は全て僕にある。」
ジジイは現役時代、教師という仕事に誰よりも誇りを持っていた。
俺みたいな捻くれ者にも真っ直ぐに向き合い、
何人もの問題児を更生させ、一流大学へ送り出した実績もある。
その成果が評価され、学園長になってからもジジイは変わらなかった。
毎朝、誰よりも早く校門に立ち、登校してくる生徒一人ひとりへ「おはよう」と声を掛ける。
くだらない世間話に笑い、悩みを聞き、卒業した生徒が顔を見せに来れば、自分のことのように喜ぶ。
あのジジイは、心の底から生徒が好きだった。
教師という仕事を愛し、この学園を愛し、そのすべてを誇りにしていた。
毎日が、楽しくて仕方がないように見えた。
…俺がこの学園に入学するまでは。
そんなの、分かっている。
この学園の顔に泥を塗っていることくらい。
だが、
それがなんだ。
お前らにそれを咎める資格などない。
「…それを言って何になる。」
「…君は噂通り、頭が弱いみたいだね。
なんで僕がここに君を連れてきたのか、まだわからないのかい?」
「…は…?」
その一言に、胸の奥が僅かにざわめいた。
さっきまで心のどこかで余裕を感じていた。
「誰も俺を退学にできない」なんて、免罪符が俺にはあるから。
だけど今は、嫌な予感だけがじわじわと膨らんでいく。
その予感は——的中した。
「君のおじい様は、昨日をもってこの学園を去られた。
――つまり、世代交代だ。
今日からこの学園を預かるのは、僕。
現学園長、華宮薫だ」
頭の中が、一瞬真っ白になった。
ジジイが…学園長を辞めた…?
「…な、何で…。」
「驚くのも無理はない。突然の議決だったからね。
君のおじい様は、学園での相次ぐ暴力事件、君の愚行の数々の責任を取るため自ら辞任された。
つまり、祖父の情けは昨日で終わりだよ。
この学園の決定権は全て僕にある。」
ジジイは現役時代、教師という仕事に誰よりも誇りを持っていた。
俺みたいな捻くれ者にも真っ直ぐに向き合い、
何人もの問題児を更生させ、一流大学へ送り出した実績もある。
その成果が評価され、学園長になってからもジジイは変わらなかった。
毎朝、誰よりも早く校門に立ち、登校してくる生徒一人ひとりへ「おはよう」と声を掛ける。
くだらない世間話に笑い、悩みを聞き、卒業した生徒が顔を見せに来れば、自分のことのように喜ぶ。
あのジジイは、心の底から生徒が好きだった。
教師という仕事を愛し、この学園を愛し、そのすべてを誇りにしていた。
毎日が、楽しくて仕方がないように見えた。
…俺がこの学園に入学するまでは。
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