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不器用

第11章 思い出



あなたに関わることのできた
唯一の行事は
もうすでに終わって。

あなたに関わることのできる
最後のチャンスだった打ち上げも
ついに終わってしまって。


あたしにはもう
あなたに関わる口実がない。


今はまだ、行事の名残で
あたしのことを
覚えていてくれたとしても

また他の行事もあって
たくさんの人と関わるうちに
あなたはあたしのことなんて
すぐに忘れてしまうでしょ?


思い出だけに浸っているのは
ダメなことだなんて
知ってるよ。わかってる。

でも、そんなの寂しいじゃん。

せっかく出逢えて
あなたのことを好きになれたのに

たった一時の感情だなんて
思いたくないよ…。

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