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素直になれたら...

第10章 *空白の真実

こーくんが、ゆっくりと話し出す。


『実はね、
りなと出会った頃からずっと
大学の女の子に好きって言われてたの。

直接じゃない、友達伝に、
「とりあえず二人で遊びに行ってあげて...」とか...。

でも、りなの事好きになって、
ちゃんと断ってたんだ。

でもね、りなと最後に会ったあの日、
俺はりなのこと、無理だって思った。

俺ばっかり好きで...だったら、俺なんかりなの為に居ない方がいいんじゃないか、そう結論を出したんだ。

俺の勝手だけど、りなが本当に好きでいてくれてるのなら、追いかけてきてくれると思った。しつこいくらいにね。でもりなは、すんなり引いた。やっぱりそのくらいの気持ちだったんだって、諦めがついた。

そして、俺はその女の子と二人で遊びに行ったりしたんだ。
イイコだから、好きになれるかもって...でも、ダメだった。酔ってるのに、手すら繋げなかった。
好きになれなかったんだ。

りなのこと、忘れた日はなかった。
でも、俺がずるくて逃げたんだから、連絡なんて出来なかった。
気付いてないかもしれないけど、サイトに足跡つけるくらいしか出来なかった。
りなが、俺の所に足跡つけてくれたら、連絡しようと思ってたんだ。

でも、りなの足跡なんてなかった。
それでも、謝りたい、もう一度話したい、そういう思いが強くなって...

そしたら、りなの足跡があって...
でも、俺のこと忘れての足跡だったらって怖くて、年明けたら...
そう決めて連絡したんだ。

ごめんね、自分の気持ちから逃げて。
やっぱりもう一度、りなに気持ちぶつけさせて欲しい...

りなが好きです。りなのこと、この半年間忘れてなかった。今日会ってやっぱり好きだって、そう思った。
抱き締めたい...』



こーくんの告白。

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