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たからもの

第16章 帝王切開

不安そうな顔をしていたのでしょう
私を落ち着かせるように
優しい声で背中をさすりながら

「大丈夫
 ゆっくり深呼吸してね」


そうだ

私が無事を信じないで
どーすんの


私の悪い癖


最初から期待せず
最悪の状況を想定してれば
傷は最小限になるから

と言って

いつも期待をしないように
諦めてしまう面がある





今回は違う


優ちゃんを諦めたくないし
無事に生まれてくるって

信じたい





大丈夫

自分を落ち着かせ
とにかく深呼吸を何度もしました







それに応えるように
心音もいつものビートを刻んだ



よかった………

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