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『大志のチョコ味だったっけ？』



姫はスプーンをくわえながら聞いてきた



「ああ。食うか？」



『うんっ///』



「口開けとけ」



姫が口を開けると、大志はクッキーの乗ったムースを運んだ




パクンッ




『…』



「うめー」



「"うめー"じゃねぇよ!!何でてめぇが食ってんだ!!」



大志は井上の顔を掴み上げた




「はっはー、さっきの仕返しだ、ざまーみろぃ」




「オレは男との間接キスなんてしたかねぇんだよ!!」




「え？」




そのスプーン…大志のでしたか…？




「ぅおえぇえー」



「リアクションうぜぇな!!」






そうやって三人がガヤガヤと騒いでいるところを、遠くからガラス越しに見ている人間がいた



視線を感じ、姫は後ろを振り向いた




『…』




…気のせいかな…？






「どうした、姫？」



『ぇ、あ…何でもない』




もう一度前を向くと、今の一瞬で姫のパフェの容器はからっぽになっていた



『あ、れ!?』



井上は口をいっぱいにさせ、モゴモゴと動かしている




『退斗お!!』



「ん、姫ちゃんどうかしたかー？」




『もぉ!!』




姫はむきになって、自分の膝をバシバシと叩いた








…可愛い///




「あ、大志何で顔赤くしてんだよー!?///」



「そう言うてめぇも赤ぇじゃねぇか!!///」