無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

『わぁ…///』



思わず声が漏れてしまった








「よく来てくれたね」







背の高い男で、落ち着き払った声は静かに辺りへと溶け込んでいくようだった


年は住職にしてはまだ若そうに見え、着崩した着物はどこか色気を誘う



綺麗な瞳には、つい気を抜くと吸い込まれてしまいそうで



優しく微笑んでいる様子は、親近感が湧いてしまう






「会う約束してたんだから、ちゃんと下の寺で待っとけよなー」



「ごめんごめん、本堂にいる方が好きなんだよね」




井上と住職は親しげにしゃべった







『（…大志、住職さんはハゲじゃなかったね…）』


「（そうだな…髪もちゃんとフサフサして…
…って、だからあれはハゲじゃなくて坊主だ）」







「ところで、君が斉藤大志？」




住職は大志の方を向いた





「あ…はい…」




「別に緊張しなくてもいいよ、俺には普通にタメ語でいいからさ」




住職は微笑すると、
「立ち話もなんだし…」と、その場にあぐらをかいて座った



他の三人も、腰を下ろしていく