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姫は大志の腕を掴んで抵抗した


「ちょっ…こら」



その時、姫はよろけ、倒れそうになった



!!



大志はとっさにその体を抱える


「おい、大丈夫か…？」




姫は大志の服にしがみつき、体を起こそうとした


『…平気…』



「顔真っ青じゃねぇかよ」



『もともとだもん…』




すると、どこからともなく
ぐぅぅ…
と聞こえた


大志は目が点になり



続いて姫の顔を覗いてみると、真っ青だったのがほんのりと赤くなっていた




「今の…姫？」


『…』


「腹減ってんの？」


『…///』




照れていた





明らか…それはわかった





「食いな」



もう一度、トーストを姫の前に持って行った



『…』



姫は黙って



口にした



サクッといい音がし、親指の爪くらいのかじりあとが付いていた



『…』



モグモグと口を動かす姿は、その辺のどこにでもいる１９歳と変わりないだろう




それを喉に通すと、二口、三口とトーストを食べ進めていった



「…可愛ぃ」



そう呟くと、姫は目を真ん丸にさせた



『…え？』



「さっきから、表情見えてきた」



また姫は





照れていた