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狼と白頭巾ちゃん

第8章 それぞれの想い

「シ、シン…?」

自分の名を呼ばれ、その後に続くはずのシンの言葉を待っていたライラは、しかし、シンが何も言ってこないため、痺れを切らし、話しかけた。

その時、一陣の風が吹き、ライラの握りしめた花の香りを、ふっと、シンへ届けた。

ハッと気が付き、シンは、慌てて口を開いた。

「あ、あぁ、ライラ、ゴメンよ。君の言葉が嬉しくて、俺……」

言いながら、シンは思った。

(そうだ!信じてくれるライラの為に、俺は……‼)

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