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極上年下彼氏

第17章 失態

その日は屋上の物陰で、私達は甘い時を過ごしていた。


何度も繰り返される唇が触れ合う音と、時折漏れる私の声。


私はそれに酔いしれていて、周りの事など全く気にしていなかった。


パンっ!


それは、大きく本を閉じる音のようだった。


「ひゃっ!」


私は驚いて、思わず声をあげた。


「うるさくて、読書に集中できないんだけど」


私達とは別の誰かが、この場所に居る事にようやく気づいた。

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