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極上年下彼氏

第35章 最後の時間

今の理人には女の子らしさなど微塵もない。


少し伸びた髪に黒い瞳を縁取る長い睫毛は妖艶で、
ふっくらとしていた頬は面影すらなくシャープな輪郭だ。


改めていい男になったと思ってしまう。


「なに?」


私の視線に気がついた。


「なっなんでもない」


焦る私を理人は見透かしていた。


「俺があんまいい男だって見とれてたろ」


「っな…」


「朱美のものだよ。このいい男は…」


耳の傍で言うからかあっと熱くなった。

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