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きのう抱いたきみを僕はまだ知らない。

第1章 セックスで負けたくない少女。

クッションを伝う細かな振動と、
徐々に音量を増す電子的なベルの音が、
スズの意識をだんだん
早朝のベッドの上に引き戻す。

うっすらとまぶたを開くと、
闇の世界に白い光が流れこんでくる。

いつもよりたおやかに流れる時間。

時間をスローモーションで感じながら、
スズはこのまま起きるべきなのか、
それともまた夢の世界に戻るべきなのかを、
はっきりしない意識の中で決めかねていた。

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