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過去日記

第13章 2012年3月


逝った日…


卒業式を迎えることなく、若菜は早春の雪とともに消えた。


新しい芽が吹き出す季節なのに、


若菜って名前なのに。



お葬式は親族だけで密かに行われ、同級生が参列することはなかった。



卒業式の日、若菜の両親が若菜の遺影を持って卒様式に出席した。


涙の一粒も流れなかった。

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