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死者日記

第3章 肝試し

「遅くなった、ごめん!」
咲と亮は共に裏山に着いた。

「遅い!遅刻して、しかもカップルで来るとかね~」

「…はいはい」
亮も咲も、いちいち相手にしない。
この手のからかいには、なれている。

「んで、何すればいい?」

「向こうに幸谷がいるから、ちょっとした仕掛けの手伝いしたって。」

亮は咲を連れて幸谷の下に向かう。


「幸谷!手伝いに来たぞ。」
幸也は、こちらを向かなかった。
作業を続けながら答えた。
「じゃあ、そこにある電池取って。ひとりじゃ出来なくて…」

ふと幸也を目にすると、両手で鬼火になるであろうランタンを紐でつるして木に縛り、電池を入れる部分を押さえていた。
スライド式で、古いやつだから、手を離すと外れてしまうのだろう。

電池の数も多いから、片手では持ちきれない。

「了解した。」

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