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死者日記

第2章 嫌われた天使

亮はとりあえずそれを、引き出しに突っ込んで家を出た。

裏山までは、15分
走れば8分だろう。


しかし、こういう時に限って、信号によく引っかかる。

人通りの少ないこの道に、信号なんているのだろうか?

亮は、イライラしながらもきちんと青になるのを待った。


「亮!!」
振り返ると、咲がいた。

江利川咲
亮の同級生で幼なじみ

「なんだ、咲かよ。」

「なんだってなによ!!」
「別に~♪」


「変なの。」

「ん?向こうにいるのって…」亮が指を指したのは、信号の反対側。

「天使だね。」

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