刑事とJK~続編~
第15章 すれ違い
『花火の話を…したんだ。
そしたら小泉、花火が好きだって言って…
こんな奴でも、あたしらと変わらない人間なんだなって思ったの』
「…」
『もったいないなって、思った。
もし出来ることなら、人のためになるようなことをすればいいのにって
だから、人殺しなんて、もうしちゃダメって言った
実際、あの犯人を殺さずに済ませてくれた…』
思い出すだけで
泣きそう
『抱きしめられたとき…
この人を、許してあげてほしいって
思っちゃったんだ』
「…」
『無理なことだって、わかってたけど…さ…
わかってたけど
やっぱり、泣いちゃった…』
「…どう思うかは、人の勝手だと思う…」
『…』
「世の中は、もちろん、オレも小泉は許せねぇ…
でも、おめぇだけでも、あいつを許してやって
いいんじゃねぇか?」
どうしてここで
斉藤がほほ笑んでくれたのか
あたしにはわからない
でも…
『斉藤…
ありがとう…』
抑え切れずに
抱き着いちゃった