テキストサイズ

刑事とJK~続編~

第26章 全ては復讐のために

――――――――――



「――――人を殺したのは、…これが最初だったかな…」



斉藤もゆうひも、ずっと黙って聞いていた




「それから自分がよくわからなくなって…
初めはそういう救いようのない若者ばっか狙ってたけど…
そのうち、俺が人を殺す目的が変わってきちゃってね…」





ほんとに



今ではあんなにたくさん殺してきたのが馬鹿馬鹿しく思えるくらいで




ただ



枝美に




償いたかっただけなのにね…






『…だから…ひとりぼっちに、なっちゃったんだね…』




「ゆうひちゃん…ほんとに優しい子…」




小泉は、ゆうひの目からこぼれ落ちる涙をそっと拭った




「君が泣くようなこと…ないでしょ?」



『だって…だっ…てぇ…ぁあああーん…』




「クク…」




あの夏祭りで初めてゆうひちゃんを見たとき、何で君をさらったのか…



斉藤をおびき出すためってのももちろんあったろうけど



それよりきっと


打ち上げ花火に見とれた君の顔を、枝美と重ねてしまったのかもしれないね







ストーリーメニュー

TOPTOPへ