テキストサイズ

君が欲しい

第12章 君の気持ち

「ここ落ち着く。」


君は店内を見回してから頬杖をついていた。


愛らしい仕草で、かなりやられた。


そうだ!ここでは誰にも邪魔されないで、君と音楽を楽しめる。


「ねぇ、ピアノ弾く?」


「やだ、悪いよ。」


自分の顔の前で両手をブンブン振った。


「構わないよ。みんな馴染みの客しかいないんだから。」


「私、ジャズはまだ上手く弾けない。」


ちょっと自信なさそうに言った。


「君が知ってるメロディーで弾きやすいジャズの楽譜あるよ。」


「本当?」


君の目が輝いた。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ