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君が欲しい

第15章 初ライブ

あれから君とはそんな雰囲気にはならないよう、お互い気をつけた。


しかし逆に意識してしまい、時々不自然だった。


初ライブの日、始まる少し前まで僕の傍にいてくれた。


「緊張する?」


「いや、楽しみだな」


「凄い自信ね」


「自信がなきゃここにいないよ。誰よりも客を楽しませるよ」


「うん。楽しみにしてる」


DERUTAの仲間は君の事を彼女だと思っている。


僕が聞かれた時、否定しなかったからだ。


なんで否定しなかったかって?


いちいち説明するのが面倒だっただけ。

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