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君が欲しい

第32章 欲しいのは

しばらく君と僕は見つめ合っていた。


君の瞳は何も、何も語りかけてはくれなかった。


そして、僕の視線に耐えかねて目を瞑った。


僕は何もできなかった。


欲しくて欲しくて堪らない君が、今こうして目の前に居るのに、
触れてしまうと本当に消えてしまいそうで、
怖くて何も出来なかった。


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