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「娃梨華ちゃんはこっちだって!」


「静かにしなさい!川本さんの席はあちらです」


「は,はい…」


騒ぐ生徒を一喝すると,教頭先生は自棄に空席の目立つ一角を指す｡


「もうじき担任の冴島先生が見えるから,それまで大人しくしているように」



そう言って教頭先生は忌々しげに皆を睨むと教室から出ていった｡


取り合えず席に着こう…


よりによって私の席はさっき暴れていた龍海という生徒の隣だった｡