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「らら,こっち」

はぐれそうな人混みのなかであたしの手を正確に見つけて握ってきた｡

「これならはぐれねーだろ??」

「そだね」

いつ以来だろう｡
司と手を繋いだのは｡

小さい頃からお兄ちゃんと司の間に挟まれてた｡

小さい頃はお兄ちゃんも司もまだ小さな男の子だった｡

でもいつの間にかこんなにも大きな男になってたんだね｡