Eternal Love…
第26章 決戦!体育祭!
「らら」
「え?っきゃあ!?」
名前を呼ばれた瞬間お兄ちゃんに強く引っ張られて…抱きかかえられた。
もちろん…結衣は司に。
「お,お兄ちゃん!?」
「勝ちてぇんだろ?勝たせてやるよ」
そういって残り200mトラックをあたしを抱えてものすごいスピードで走るお兄ちゃん。
ぐんぐんスピードが上がってゴール目前で青軍に追い付いて…
そのまま抜き去ってゴール!
お兄ちゃんと司のおかげで黄軍は大逆転勝利してしまった。
2人とも違う軍なのに…。
「ありがとうお兄ちゃん!」
「別にたいしたことじゃねぇよ。じゃあならら」
競技が終わるとスタスタと帰ってしまった。
避けられてるって分かってるけど
こうやって優しくされてしまうと
やっぱり胸がきゅんとなる。
去るお兄ちゃんの背中をあたしはずっと見つめていた。