Eternal Love…
第29章 甘いひととき
「そろそろ手…離さなきゃね」
学校までもうすぐ。
そろそろ登校する生徒に出会う道まできてしまった。
「だな」
絡め合った指と指、くっついてる掌が離れるのを惜しむかのようにゆっくりと離れてく。
ぬくもりのあった右手がかすかに冷たくなった気がした。
本当は繋いでたいけど…我慢。
「らーらっそんな顔するなって。帰りまた手繋いで帰ろうぜ?」
「うん…」
我慢してるつもりなんだけど
ばっちり顔に出てしまってるみたい。
両想いになっただけで幸せなのに
気持ちが繋がったらどんどんわがままに欲深くなってしまう。
「らら、今はこれで我慢してな」
むすっとしたあたしの頬に軽くキスをしてきた。
それだけでゲンキンなあたしは
幸せになれる。
「うんっ大好きっ!」
放課後までの辛抱だっ
頑張ろーっと!