Eternal Love…
第35章 駆け落ち
「ごめんな…?らら。ずっと側にいて…なんてわがまま言って。側にいれる確証もないのにな…。お前といると欲張りになる」
あたしの涙を細い指で拭いながらぽつぽつ話すお兄ちゃん。
「けどさ、どうしても言いたかったんだ。お前が……昔してくれたときのように。俺もお前にプロポーズ………したかった」
泣きそうなのを堪えるように笑顔を作るお兄ちゃん。
やっぱり不安なんだ。
お兄ちゃんも。
「いつまで側にいられるか…わかんねぇ。だからこれだけはららに誓わせてよ」
お兄ちゃんは一呼吸置いてから
こう言った。
「ららを愛してる────────。何年経ってもこの想いは変わらない。ずっとずっと──────────俺にはららだけだよ」
そしてお互いに抱き締めあった。
一ミリの隙間もないくらい
お互いの体をぴったりとくっつけて。
「あたしも…っ!あたしも…お兄ちゃんを……零のこと愛してる。何年経っても変わらない。零しか…愛せない…っ」
初めてお兄ちゃんを名前でよんだ。
"お兄ちゃん"としても好き。
けど
"桜井零"という
1人の男性が好き。
その事を
しっかりとお兄ちゃんに
伝えたかった。