眠れぬ王子と猫な僕
第13章 哀しみの連鎖
「妖巳、素直に言えよ。俺が気持ちよくしてやる」
「はぅんッ……ア、」
大野さんが僕の胸の突起をキュッと摘まむ。
電気が走るような刺激に、
腰が弾む。
同じことを繰り返され、パンツの中は先走りで濡れていく。
――いやだ…こんな……
「…っぁあ!はぁ、ぅ…ンん……」
気持ちとは裏腹に
………僕は喘いでしまう。
灰色の天井、鎖とコンクリートがぶつかる音、窓から入ってくる僅かな光。
そのどれもが、僕に絶望を感じさせる……
「そろそろこっちも……」
「や!……やめて!……ぁ」
大野さんがズボンに手をかける。
必死の抵抗も虚しく、あっという間に下着まで下ろされてしまった。
「うわ、すげぇ濡れてんじゃん。やらしいな」
「言わ………ないで…っ
あぅ……はッぁ…………」
緩くシごかれれば蜜が溢れ、
もっと欲しいと思ってしまう……
下唇を噛みしめて声を押し殺すのが、いまの僕には精一杯だった。
瑛兎さん……
瑛兎さん、瑛兎さん!
「ふ、ぐぅ……ぇ、ぃと…さん」
涙と共に零れたのは、そんな言葉だった。
「へぇ。瑛兎って言うんだな、そいつ」