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第11章 悪意の塊

いつの間にか眠ってしまったのだろう、目を覚ます私はベットに寝ていた。

白い天井が見え、辺りを少し見渡す。そんなとき、声が私の耳に届いていた。

「はぁ、マジかよ……
てか森永、大丈夫なのか?」

「今のところは心配ないだろう」

カーテン越しに、聴こえる声は長谷川と中垣だった。私は妙に気になり、二人の会話を黙って聞く事にした。

「で、何か分かったのか?」

「大体はなぁ、野原と金剛、後名取についてなんだが……
あの三人は同じ中学だったらしい、疑うなら間違いなくこの三人だ」

疑う?

何の話しなのか、私は分からず聴いていた。

「どうも、野原は虚弱体質な所があってな、それを心配してか金剛が面倒を見てるらしい。今も変わらず彼女と行動を共にしてるぽいし。かなりの過保護だよな……」

「なるほど、金剛は野原の忠実な番犬って事か」

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