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オレンジ

第5章 離したくない手

いつの間にか泣き疲れ
眠ってしまったようで
目を覚ましたときには知らない部屋に居た。

微かに香る匂いが
あの人のものだと分かるけど
姿が見えない。

ゆっくり上半身を起こした私は、ふと気付いた。

ブカブカのシャツ……

こ、これはっ!?

考えると恥ずかしくなる
だって、制服を着ていた筈が今は違う服を着ている訳であって……

でもでも、確かに雨で濡れていたけど
もしかして見られました……?

ボンッと、顔から火が出そうな私は一人でジタバタ悶えていると

部屋の扉が開いた。


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