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トライアングル・ラブ

第29章 変えられぬもの



「…投票してない。」


誰もいない廊下に裕也の声が響いた。


投票してない…。


「…あ、そっか…。…うん。」


私はさっきまで嬉し涙を流していたのに、今はまた悲しみの涙を流してしまいそうだ。


裕也は投票していない。
私に。

私はなにを浮かれていたんだろう。
もしかすると裕也は私に投票してくれたなんて思っていた自分が恥ずかしい。

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