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みえない鎖

第11章 素の相手

「バーにいつもいるのは?」

「あのバーは兄貴の友達の店。過去にバーテンダーのバイトしていた時の名残で、入り浸ってる」

今は完全に趣味の域だな、とアキ。

なるほど、シェイカー振るのが様になってたのは、仕事だった時期もあったから、なんだ。

「お兄さん、何してるの?」

弟に仕事を手伝ってもらうって普通は無い気がする。

「サラリーマンじゃないから。どちらかというと人を動かす側。で、俺を手先に引き込もうと暗躍してる」

「悪の秘密結社みたいに?」

茶化して言うと。

「・・・似たようなものかもな」

ため息混じりの言葉が返ってきた。

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