
君がくれたぬくもり
第17章 悪魔の顔
陽菜はそのまま床に崩れ落ちた。
「陽菜!!?」
陽菜の肩を持つお母さんの手。
バシッ!!!!
「いやっ!!触らないでっ!!」
「きゃっ!!」
陽菜はその手を振り払い、彼女に平手打ちする。
「痛…」
尻餅をついたお母さんの手からは血が流れた。
割れたお皿で切ったのだ。
ざわつく店内…
「どうしたんだ!?」
すぐに西田さんが駆け寄ってくる。
陽菜はパニックになっていて、喋ることができなかった。
「申し訳ございません。
楢崎さんお客様の手当てを!!」
「は、はい!!」
楢崎さんに連れられ、お母さんはスタッフルームに入っていった。
西田さんは散らばった料理をひとつひとつ拾う。
「派手にやらかしたね?(笑)陽菜ちゃんは危ないから触っちゃだ……」
――――……え。
西田はぎょっとした。
陽菜ちゃん…
震えてる…?
