
君がくれたぬくもり
第18章 元カノの存在
リビングのソファに座らせ、陽菜はキッチンにお茶を入れに行く。
彼女は部屋をぐるぐると見渡していた。
「ねぇ、岳元気してるの?」
「え?あぁ、まぁ…」
「そっか。
ところであなた、名前は?」
陽菜はグラスに入れた麦茶を彼女の前に出しながら答える。
「陽菜です。」
「陽菜ちゃんか~
見た所若いけど女子高生?」
「学校は行ってないけど、16歳です。」
「若ーい!!」
彼女は手を叩いてケラケラと笑った。
いや、お姉さんも若そうだけど…
「あたしはマリナ!
歳は岳と同い年よ。」
「マリナさんですか。」
岳と同い年ってことは友達?
「ちなみに岳とはね…」
―――ガチャ
マリナさんが何か言いかけた時、リビングのドアが開いた。
岳だった。
