
君がくれたぬくもり
第27章 オムライス
夕飯の買い物をし、家に帰ると輝雄はキッチンに向かった。
陽菜はいつもどおりお風呂に入り、夕飯までベッドでごろごろする。
しばらくすると輝雄が来た。
「今日はオムライスだよ。」
「え……!?」
「あ、嫌いだった?」
慌てる輝雄に陽菜は首を横に振る。
「違うの。
陽菜の大好物!」
「そっか。よかった。」
輝雄はまたニコッと笑った。
「じゃあ、食べよっか!」
「うん。」
輝雄は「いただきます」と手を合わせ、オムライスを食べはじめる。
陽菜もスプーンを持ち、オムライスを一口食べた。
ぱくっ
………
……
…
一口食べて、陽菜はスプーンを置いた。
「……どうした?」
「………っ……」
「何で泣いてるの…?」
輝雄に言われ、頬に手を当てると濡れていることに気づいた。
輝雄は陽菜を見てキョトンとしている。
「口に合わなかった?」
首を横に振る。
違う…
違うの………
