
君がくれたぬくもり
第37章 好き
「ほんとの…気持ちなの?」
信じられなくて
陽菜は岳に尋ねる。
岳は照れ臭そうにはにかんでこう言った。
「あぁ。お前のこと、忘れたことなんかねぇよ…?
別れてもお前しか見てなかった…。」
「うっ…岳ぅ………
ごめん……ごめんねぇ…」
何回謝っても足りない。
岳は陽菜が輝雄と付き合っている時も、
お酒に溺れた時も、
ずっとずっと好きでいてくれたんだ。
こんなどうしようもないわがままな女を……
ずっと………ずっと……。
「岳……ごめんね…。」
「…もういいよ。こうしてまた陽菜と一緒にいられるから。」
岳は優しく笑って陽菜の頬にキスをした。
「岳……」
「遠回りしたな…
もう離さない。」
「うん……うん…!!」
岳は陽菜をもう一度力強く抱きしめて言った。
「なぁ……キスしていい?」
「……うん///」
頷くと、岳の顔がゆっくりと近づいてきた。
そして優しい口づけを交わした。
