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命~タイセツサト、トウトサ~

第11章 第十一章【孤独】

~美成子~

私は、学校に行かなくなった
家でずっと泣いていた

美:「郁ぅ(泣)」

私の目はすごいことになっているだろう

死んじゃったら、全部一緒だよ
今まで積み上げてきたものが
一瞬にして崩れ去る
私の心は空っぽだ(泣)

美:「郁ぅ(泣)」

ピーンポン

今でも思うひょっこり
おはよーって笑って帰ってきそうな
そんな気がする
もぅ、郁以外信じられない

秀:「美成子!!」

秀太だ…また来たんだ
家の前で叫ばないでよね?
迷惑じゃん
あ!!鍵かけんの忘れてた

ガチャッ

秀:「美成子…」

そりゃびっくりするよね
黒と白で統一されていた部屋わ
ぐちゃぐちゃだ
郁との思い出の写真
プレゼント
手紙
まだまだいっぱいある

秀:「そろそろ学校に来い?」

私は顔を横に振る

秀:「来ないと俺が帰ってきた意味が
  なくなる」

でも、行けないよ(泣)

秀:「こっちを向いてくれないか?」

横に振る

秀:「お願いだよ」

そんな泣きそうな声で
言わないでよ
私は秀太の、この声が弱点とでも言えるくらい
この声で何でもしたくなる

私は、秀太を見た…

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